03/27 美空ひばり(贈加藤和枝)ドナルド
不思議なエピソードのドナルドダックが大阪よりやって来ました。

こちらは加藤和枝(美空ひばり)さんから譲り受けたお品だと言うエピソードがあります。
1963年製造ですので、投稿時点で60年経過したビンテージアイテムとなります。
三菱銀行カウンターサイズ貯金箱
【サイズ】
高さ約34cm
横幅約16cm
奥行き約15cm
1963年から三菱銀行が始めたディズニーキャラクターの貯金箱シリーズ。
第1号となったドナルドダックの銀行カウンター用特大貯金箱です。このカウンター用ドナルドはシリーズ第一弾ということもあり、
シリーズ中唯一、顧客配布用ミニ貯金箱とデザインが異なるのが特徴です。
当時の支店の数しか製造されておらず(置いてなかった支店があったかも)
希少性が高く、企業グッズコレクターやディズニーコレクター、貯金箱コレクターなどに人気のアイテムです。
腰に美空ひばりさんの本名「贈加藤和枝様」と、贈答日の昭和38年8月16日の記載がありました。

【エピソード考察】
一番始めに違和感を感じたのは『様』の文字。
通常人に物を送る際、確かに『贈』や『寄贈』と書く事がありますが、それは贈る方が記すので、自分に『様』など付けるはずがありません。
これが怪しさを生みずっと買い手がつか無い商品でした。
私は過去に101わんちゃんの大きなマジック落書きを消した事があったので、
このお人形のマジックも自分の技術で消せるだろうと判断し、購入に踏み切りました。
取引の中、過去の経緯をオーナーB様からお伺いする事が出来、まとめるとこの様な事だろうと結論を出しました。
昭和38年8月16日、加藤和枝(美空ひばり)さんと個人的な付き合いのあったAさんがこのドナルドダック貰いました。※その際、加藤和枝(美空ひばり)さんは例の書き込みをするはずもありません。
とても嬉しかったAさんは貰った日付と「贈加藤和枝様」とお人形の後ろに書き込みました。
その後、AさんはBさんに譲渡し、その際にこれは加藤和枝(美空ひばり)さんからの頂いたお人形だったと伝えましたが、恐らくそれを自分で記入したとは言わ無かったのだと思います。
その後、Bさんも(恐らく年齢的に)処分を考える様になり、ネットで買い手を募りました。
その際、過去に自分が知人から貰ったときに聞いたエピソードを商品説明に書きましたが、
その詳細が良く分からず『贈加藤和枝様』が怪しく見える結果となったのだと思われます。

名前の左上に譲渡日(昭和38年8月16日)の記載があります。
根拠は単純で、Aさんは加藤和枝さんから貰ったと言われており、その後、Bさんに無償譲渡されています。
このお人形はシリーズ第一弾のお人形で20万円程度で販売されている事も見かけます。
その様な希少性の高い品物を販売では無く譲渡ですので、嘘をつく理由がありません。
最終的に私は大阪のBさんより購入しましたが、桁違いの安い価格で譲って頂きました。単純にこの落書きのせいで評価額が下がっただけの話です。
Bさんも落書きをする理由も嘘をつく理由もありませんでした。
これらの状況を全てまとめて考える。
何故?『様』と言う表記になるのか?
と考えると、加藤和枝(美空ひばり)さんから貰ったAさんが無茶苦茶嬉しくて
とにかくそれを形に残したかった。そして自分で記入した。
Aさんが記入したから『贈加藤和枝様』となった。こう考えればしっくりきます。
普通の知り合いからの頂き物ならそんな書き込みしなかったでしょうが、相手は昭和の大スター。
貰ったことを記したかったのでしょうね。
だから譲渡する際もこれは美空ひばりさんから貰ったお品ですとBさんにエピソードを語り譲渡したのだと思います。
あまり気にしてなかったBさんはご自身が処分しようとした今回、深く考えて居なかったので『様』の謎が解けていないご様子でしたが、Aさんから譲り受けた際のお話を伺い、私はこの様な事だったのでは無いかと思いました。
嘘をつく必要のある方が誰1人としておらず、おそらく正しいと思います。
大スターって凄いですね。
【その後のドナルド君】
この商品、商品到着後速やかにレストアさせて頂きました。現在では後ろの名前が機は消えております。

風合いを残し再生作業を行いました。

書き込みも無くなりました。
Googleなどで美空ひばり ドナルドダック等で検索すると販売しているサイトが複数出て来ることがありますが全て詐欺サイトです。実物はこちらで管理しています。販売する事はありません。